土木学会論文集
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波浪伝播方向に長さを有する有脚式海洋構造物の不規則応答解析
谷口 朋代河野 健二
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2002 年 2002 巻 696 号 p. 77-84

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抄録

波浪伝播方向に長さを有する有脚式海洋構造物の不規則応答解析法について検討した. まず, 節点に作用する波力が, 着目区間に作用する波高の平均値より求められる等価線形化波力と同値であることを示し, 不規則応答量が等価線形化波力のクロススペクトル密度関数に基づいて算定できることを示した. また, 等価線形化波力のクロススペクトル密度関数が, 1次元の海面上昇量のパワースペクトル密度関数と方向関数の積である海面上昇量のクロススペクトル密度関数を用いて表わされるので, 着目区間の方向関数の平均値の積を用いて, 波の広がりによる波力の低減効果を表わす水力アドミッタンスを定義した. 最後に, 水力アドミッタンスが, 長い海洋構造物の不規則応答量と応答倍率に及ぼす影響について検討を加えた.

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