抄録
嫌気性消化槽の一般的性能とそれらが処理可能な廃棄物の多様性は, 過去10年間, 新しい反応槽の設計, 操作条件あるいは特殊な微生物群の使用の結果として, 確実に向上してきている, 本論文は, 嫌気性消化の展望と可能性の実例について示すものである. 嫌気性アンモニア酸化およびリン化水素を生成するリン酸発酵のような新しい栄養塩除去気性消化に付加される必要がある. メタン発酵に先立って有機酸や水素を回収するアプローチが関心を呼び起こしつつある. 有機性固形廃棄物の嫌気性消化は, エネルギー回収と京都議定書の二酸化炭素の削減の考え方を統合する方向に発展せるべきである.