土木学会論文集
Online ISSN : 1882-7187
Print ISSN : 0289-7806
ISSN-L : 0289-7806
海成沖積粘性土の年代効果と圧縮形態
乗安 直人兵動 正幸三浦 哲彦
著者情報
ジャーナル フリー

2002 年 2002 巻 715 号 p. 117-133

詳細
抄録

本論文は, 広範囲な塑性指数域の海成沖積粘性土を対象に年代効果の圧縮特性に及ぼす影響の程度とメカニズムについて実際の圧縮曲線形態から解明するために基礎的調査を実施した. 本研究において塑性指数の影響が小さいlogf~logp関係に基づく対数圧縮指数Cc*~f, Cc*~pmの関係を採用した. (1) pc近傍で下位・上位降伏点が存在し, 上位降伏点は年代効果・土構造の破壊の開始点に関係する. (2) 年代効果の発現は圧縮曲線形態に影響を及ぼし, 対数圧縮指数比Rcが有効土被り圧の増大に伴いと大きくなる. (3) Rc=1.0の基準圧縮形態がIpに対応して限界有効土被り圧で存在する. (4) 粘性土の年代効果の程度はRcにより把握できる. (5) Bjerrum の年代効果モデルの基本的仮定を検証した.

著者関連情報
© 社団法人 土木学会
前の記事 次の記事
feedback
Top