抄録
非常に強い地震動を受けたロックフィルダムの地震時安全性の評価手法の高度化, 合理化を図るために, ロックフィルダムの遠心載荷模型振動実験および関連数値解析を行なった. 実験は, 高さ40cmのダム模型を作成し, 40Gの遠心重力場において最大加速度40Gまでの地震動を入力加振して実施した. この実験により, 大ひずみレベルの堤体材料の動的変形特性, 地震時挙動の三次元性, 地震時の過剰間隙水圧の挙動, 堤体の損傷過程および損傷形態などを明らかにした. 更に, 遠心載荷模型実験の三次元シミュレーションにより, 強い地震動に対する堤体の動的変形特性について定量的な評価考察を加えた.