土木学会論文集
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震度情報に基づく供給系ライフラインの地震時機能リスクの二段階評価モデル
能島 暢呂杉戸 真太鈴木 康夫石川 裕奥村 俊彦
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2003 年 2003 巻 724 号 p. 225-238

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抄録
想定地震や実地震に関して得られる震度情報に基づいて, 供給系ライフライン (電気, 水道, 都市ガス) の地震時機能を予測・推定するための二段階評価モデルを提案した. まず1995年兵庫県南部地震におけるデータを利用して, 兵庫県内の被災地周辺から大阪府北部にかけて推定された高密度震度分布と, ライフライン機能停止の有無と停止期間のGISデータベースを構築した. 評価モデルの第一段階は, 機能停止の有無を確率で評価する機能的フラジリティー関数であり, ロジットモデルでモデル化した. 第二段階は, 機能停止期間を確率評価する統計的モデルであり, 移動平均法と最小二乗法により導出した. 震度のみに基づくため精度に限界はあるものの, 簡便に利用でき, 被害の概略的な予測・推定や, 事前・事後の災害対策の基礎的検討には有用であると考えられる.
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© 社団法人 土木学会
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