土木学会論文集
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水平アレー地震観測記録による表層地盤特性の同定とその適用
逗子市地域の地盤特性
安藤 幸治岩楯 敞広
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2003 年 2003 巻 731 号 p. 213-229

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抄録
耐震設計や被害予測を行う場合, 構造物の地震時挙動に影響を及ぼす表層地盤特性を把握することは重要である. 本論文では, 水平アレー地震観測記録を用いた地盤特性の同定解析手法を提案する. それは, 近接する地点の地表面地震記録から求められる共通基盤内の各入射波はほぼ等しくなると仮定して地盤特性を同定する手法である. 手法の有効性は, 実地震の記録に適用して同定された地盤特性の妥当性を他の手法による結果を参照して検討し, 確認した. 水平アレー地震観測は, 比較的容易に広範囲に亘って実施できるため, ここに提案した解析手法は耐震設計や被害予測の精度を向上させる上で有意であると考える. ただし, 基盤内の入射波を評価するため, 表層地盤の構造はある程度把握しておかなければならない.
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