土木学会論文集
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残留凍結防止剤測定に対する蛍光X線の適用
中山 実堀内 厚志細川 好則片山 傳生田中 基次小森 威和
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2003 年 2003 巻 732 号 p. 89-94

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抄録

冬期積雪や路面の凍結による交通被害の減少に凍結防止剤は大きな役割を果たしているが, 一方では年々増加する散布量が多方面より問題視されている. 現在は凍結防止剤の路面残留量を測定する技術が確立されていないため, 散布量の抑制にこの技術の開発が望まれている. そこで本研究では蛍光X線を用いて凍結防止剤中の塩素 (Cl-Kα) を定量的に測定することにより, 凍結防止剤の量を測定する装置の開発を目標とし, 蛍光X線分析の適応の可能性, 傾向, 精度に影響を及ぼす因子について調査した.
分解能の高い半導体検出器と同様の傾向が得られた事から検出強度の高い比例計数管が路上での測定には適している. また照射面積の大きさ, 試料距離の影響は非常に大きいことがわかった.

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