土木学会論文集
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都市沿岸海水中におけるF特異ファージおよび指標細菌の分布
片山 浩之久山 哲雄大垣 眞一郎
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2003 年 2003 巻 741 号 p. 123-130

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抄録

東京湾および広島湾の海水中の指標微生物の濃度を測定した. F特異ファージ濃度を評価する手法として, 宿主としてWG49を用いるプラック法が優れていることがわかった. 東京湾において4時間間隔で試料を採取して調べた結果, すべての指標微生物の24時間の濃度変動は地点間, 採取月間の濃度変動に比べて十分に小さいことがわかった. 広島湾の生食用カキ捕獲海域においてすべての指標微生物の濃度が低いことがわかった. また, すべての海域において, F特異ファージは他の微生物指標に比べて濃度が低く, 100pfu/100ml以下であることが多かった. 電気伝導度, 大腸菌群およびF特異ファージを東京湾において12ヶ月にわたって測定した結果, 夏に電気伝導度が低く大腸菌群の濃度が高くなる傾向が見られた.

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