2003 年 2003 巻 741 号 p. 157-166
本研究では「厨芥ごみをディスポーザで粉砕し, 嫌気・好気消化法により分解処理をした後, 下水道に放流する」ことについて評価を行った. まず, 嫌気的条件下におけるディスポーザで粉砕した厨芥ごみの可溶化とその分解に関して, 栄養塩添加の影響を調べた. さらに異なった設定温度条件 (13, 25, 35℃) での可溶化と分解に関してその影響を調べた. 次に栄養塩を添加し, 粉砕した厨芥ごみを嫌気・好気消化法により処理する実験を同じく異なった設定温度条件で, それぞれ行った. この実験結果より物質収支を解析し, その結果から各温度における運転の総費用分析を行った, 分析結果から, 厨芥ごみの減容化特性, 装置の運転操作の安全性, 経済性の三つの面において25℃の運転温度が最適であることが示された.