抄録
気象庁の週間アンサンブル予報資料を用いて, 1日から4日のアンサンブル波浪予測を実施した. ついで, アンサンブル波浪予測手法の精度および誤差特性に関する検討を行った. その結果, アンサンブル波浪予測で得られた波高のアンサンブル平均値は, 客観解析値と高い相関を持つが, 予測時間が長くなると予測値はやや低めになることを示した. 波高に対するアンサンブル平均値とメンバー間のばらつき (Spread) は, 海上風についてのアンサンブル予報結果と同様に高い相関を持ち, 予測時間が長くなると Spread は大きくなることを明らかにした. ついで, アンサンブルメンバーの分布を2母数 Weibull 分布を用いて代表させ, 2つのパラメーターで予測結果を表現する方法を提案した.