2004 年 2004 巻 751 号 p. 13-25
都市高速道路の都心部の混雑緩和方策として, 一般道路との関係を考慮した乗り継ぎ制が検討されている. これは, 都市高速道路の均一料金制を前提とした特別措置である乗り継ぎ制を混雑部分の迂回促進を意図した交通管理に応用しようとするものである. 本研究では, 現実的な道路網を対象として検討を行う. このため, まず乗り継ぎ制の基本的概念について述べるとともに, 乗り継ぎ制に関する既存研究の整理を行う. つぎに, 現実的な例として阪神高速道路および関連道路網をとりあげ, 交通均衡状態を基本とした乗り継ぎ制の最適導入ランプペアの設定について検討する. このとき, 乗り継ぎ制の運用計画面で重要となる乗り継ぎ地点の最適配置の問題を具体的に検討するため遺伝的アルゴリズムを利用する.