抄録
コンクリート圧縮強度45~130MPa, 横拘束筋降伏強度320~1300MPaを使用し, 横拘束筋体積比が0.32%~1.92%の正方形断面を有するRC柱の一軸圧縮実験を行った. 実験より, 高強度RC柱では, 最大強度時に横拘束筋の作用応力は降伏強度に至らず, 横拘束筋降伏強度を用いてコンファインド効果を評価した既往の応力-ひずみ関係は高強度RC柱に適用できないことが確認された, 本研究では, RC柱の最大強度時の横拘束筋作用応力の推定法を提案し, これを基にコンファインドコンクリートの応力-ひずみ関係を新たに定式化した. 実験結果との比較から, 提案モデルは, コンクリート圧縮強度130MPa, 横拘束筋降伏強度1300MPaまでの材料強度の組合せからなるRC柱の応力-ひずみ関係を再現可能であることを示した.