土木学会論文集
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交通・通信トラフィックデータに基づく業務ネットワークの経年比較
塚井 誠人奥村 誠
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2004 年 2004 巻 758 号 p. 23-34

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抄録

1990年代, わが国の地域間交通は高速鉄道と地方空港の充実によって時間距離が大きく短縮した. また同時に, IT化によって情報通信も大幅に進歩した. このような変化は情報交流費用の低下をもたらし, 企業の業務ネットワークの構成にも大きな影響を及ぼしたと考えられる。本研究は企業の業務ネットワーク上の情報交流が交通と通信に手段分担されることを考慮して, 地域間の交通・通信トラフィックデータから業務ネットワークの構成を推計する問題を定式化し, その推計手順を示した. 1990年と2000年に手順を適用して企業の支社配置の変化と支社機能の変化を分析したところ, 全国企業の全体的に支社数は減少すると同時に, 支社における本社への伝達情報量の圧縮機能は低下していることが明らかとなった.

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