2004 年 2004 巻 765 号 p. 79-89
本研究では, 非補償型の意思決定方略を表現するためのモデルとして, 代表的なデータマイニング手法の1つであるC4.5を適用し, 実際のデータに対する選択行動の再現性を通常のロジットモデルと比較することで, データマイニング手法の有効性を検討した. 動的パークアンドライドシステムの利用に関するSP調査データを用いた分析結果より, C4.5の的中率はロジットモデルと同程度であった. また, C4.5によって生成された if-then ルールをダミー変数としたロジットモデルを推定し尤度を算出したところ, 通常のロジットモデルより劣る結果となった. さらに, if-then ルールを通常のロジットモデルの説明変数に追加することで統合モデルを構築したところ, 選択行動の再現性が向上することを確認した.