2004 年 2004 巻 769 号 p. 83-88
水ガラスから湿式法によって作成したシリカゲルを用いて空気中のトリエチルアミンの除去を行った. トリエチルアミンはシリカゲル表面に存在するシラノール基と反応し, シリカゲル上に固定されることがわかった. 熱分析とIR分析より, 熱処理でシラノール基の量が変化し, 200℃以上で縮合反応が始まり600℃で終了し, トリメチルアミンの除去量はこれに伴って減少した.
シリカゲル上に固定されたトリエチルアミンは酸処理によって容易に除去され, 元のシリカゲルになった. この処理を20回繰り返してもトリエチルアミンの除去性能に変化はなかった. 最高除去率はシリカゲル1.0gあたりトリメチルアミン0.36gであった.