抄録
高レベル放射性廃棄物の地層処分において廃棄物周辺に設置されるベントナイト系緩衝材の施工技術の開発は, 人工バリアとしての緩衝材の性能を左右する重要な技術課題である, 筆者らは, 緩衝材の施工方法のひとつである内型枠方式の原位置締固め工法について, 実際の処分孔と同寸法のコンクリートピットおよび遠隔操作を前提に設計された施工システムを模擬した締固め装置を用い, 実規模での緩衝材の締固め試験を実施した. その結果, 内型枠方式の原位置締固め工法により要求される仕様・品質の緩衝材の施工が可能であること並びに一連の施工作業において機械構造的な問題が生じないことを確認し, 本施工方法で実規模の緩衝材施工に対応できる見通しを得ることができた.