2008 年 64 巻 4 号 p. 789-805
本研究では,社会基盤構造物に使用されるA6061-T6,A6N01-T5およびA5083-Oの構造用アルミニウム合金材に対して引張試験を実施し,得られたデータに確率統計学的処理を適用することにより,構造用アルミニウム合金のヤング係数およびひずみ硬化に関するパラメータの特性を調べる.そして,非超過確率5%に対応する値を用いて構造用アルミニウム合金の応力−ひずみ関係を定式化する.さらに,MIG溶接および摩擦攪拌接合によって製作された突合せ継手に対して引張試験を実施し,MIG溶接部と摩擦攪拌接合部の応力−ひずみ関係を定式化する.最後に,突合せ継手に発生した残留応力の測定結果に基づいて,MIG溶接および摩擦攪拌接合によって発生する残留応力を定式化する.