土木学会論文集C
Online ISSN : 1880-604X
ISSN-L : 1880-604X
和文ノート
初期せん断応力を受ける砂粘土混合土の非排水繰返しせん断挙動
兵動 正幸金 鍾根福本 圭祐山田 卓吉本 憲正
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2006 年 62 巻 1 号 p. 240-245

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抄録
 珪砂と海成粘土の砂粘土混合土を作成し,等方および異方圧密下で一連の非排水繰返し三軸試験を行った.砂から粘土に至る土の細粒分含有率の違いが繰返しせん断挙動に与える影響について調べた.等方圧密下での繰返しせん断試験によって,骨格間隙比が骨格砂の最大問隙比より低い,細粒分含有率が Fc=9.8%未満の混合土は液状化を起こすが,それ以上の細粒分含有率では過剰間隙水圧が有効拘束圧まで到達しないことが観察された.異方圧密においては,塑性指数の高い試料ほど残留ひずみによる繰返しせん断破壊を起こしやすいこと,Fc=20%付近で,砂骨格と粘性土の強度が加算され強度が高くなることなどが認められた.さらに細粒分含有率が Fc=30%を越えると強度は粘土に近くなることが明らかとなった.
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© 2006 社団法人 土木学会
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