抄録
浄水汚泥の有効利用として,路盤や路床,埋戻し等を対象として検討した.浄水汚泥を単に乾燥した場合とまさ土を混合してCBR試験を行い,改良効果を検討した.まさ土を混合すると,強度の増加よりも含水比低下の方が著しいことが分かった.また,埋戻し土としての品質の目標をCBR≧10%としたとき,これを満足するためには,単に150%以下に含水比を低下させるか,あるいは浄水汚泥にまさ土を約70%混合しなければならないことが分かった.路床,路盤材料への検討は,乾燥させた浄水汚泥,およびそれにまさ土を混合し,修正CBR試験により検討した.浄水汚泥を単に1OO%程度以下の含水比にするだけで路床,下層路盤の品質を満足することができ,これにまさ土を混合するとさらに改良効果が高まることが明らかになった.