土木学会論文集C
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和文論文
様々な要因で骨格構造の高低が異なる自然堆積粘土の圧縮性とひずみ速度依存性の評価
大向 直樹今井 五郎
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2006 年 62 巻 3 号 p. 689-706

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抄録
 高位な構造および擬似的な過圧密比を有する粘土層の沈下を精度良く予測する手法が求められている.本研究では,このような粘土層を含めた様々な粘土地盤に対する沈下予測精度を向上させるための基礎データ取得を目的として,様々な要因で骨格構造の高低が異なる自然堆積粘土に対して圧密試験を行った.また,自然堆積粘土の構造の高低を定量的に評価するために新たな指標を提案し,それと圧縮性の関係を検討した.その結果,降伏条件は圧縮降伏・クリープ降伏によらず同一であり,自然堆積粘土の圧縮性の大小が降伏時の構造の高低に強く依存すること,圧縮曲線のひずみ速度依存性や二次圧密係数の大小が塑性図を利用して定量的に評価できること,などを示した.
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© 2006 社団法人 土木学会
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