抄録
日本建築における石材の使用用途は,多くが仕上材料として用いられるため,石材の品質は主に色彩や色調により評価される.現在,石材の色彩測定・評価方法は,肉眼観察もしくは表色系を採用した測色計によるものが主である.しかし,前者は観測者の経験・感性等に依存し再現性に乏しく,後者は複数の鉱物の混合色を測定してしまうという欠点を有する.そこで本研究では,デジタルカメラを用いた新しい色彩測定方法を提案し,石材の色彩を緻密かつ広範囲に測定することを可能にした.また,この方法から得られる結果から,色彩・色調を定量的に評価できる新しい指標値を提案した.この指標値を用いて,茨城県産などの石材に対して色彩・色調測定およびその評価を行った結果,その有効性が確認された.