抄録
水硬性を有する高炉水砕スラグの硬化に及ぼす粒度(粒子破砕),拘束圧,アルカリ刺激,温度等の影響を室内試験で確認するとともに,粒子接触点数と一軸圧縮強さの関係,液相中のイオン濃度に着目して調べた.また,地盤改良工法への適用性の確認のため試験施工を行い,硬化・透水性の経時変化を調べた.その結果,粒径と間隙比から求めた単位体積あたりの接触点数と一軸圧縮強さには相関性が認められること,サンドコンパクションパイル(SCP)工法におけるスラグ杭は締固めに伴う粒子破砕により,施工後約3か月で著しい硬化と透水性の低下が生じることを確認した.