抄録
浸透破壊現象に対するより信頼性の高い判定基準を確立するためには,浸透破壊の現象の理解およびデータの蓄積が不可欠である.本研究では,ガラスビーズを試料として粒子形状や細粒分等の影響を除外し,平面ひずみ状態に近い直方体容器を用いた上向き鉛直浸透流による基本的な浸透破壊実験を行った.写真により浸透破壊の進展状況を明らかにするとともに,ボイリングあるいは全体的なパイピングによって浸透破壊を生じる以前の動水勾配で,前兆として供試体表面での小さい粒子の飛び跳ねが観察され,間隙比変化および流量変化の同時性から,供試体の構造の変化に起因した局所的パイピングであることを解明した.