2007 年 63 巻 4 号 p. 1065-1078
現行の放射性廃棄物地層処分概念では,処分施設は廃棄体を取り囲むベントナイト系人工バリア,セメント系人工バリアと処分坑道を囲む岩盤などの天然バリアから構成される.現行の地層処分概念の成立基盤を担保するためには,ベントナイト系人工バリアに高い止水性能が求められる.ベントナイトは,このような重要な役割を担っているため,これまで数多くの様々な室内要素試験に供されてきたが,これらの試験結果を力学に基づいて統一的にまとめた例は少ない.
そこで本論文では,この締固めベントナイトの圧縮 · 膨潤挙動を e-lnσν' 平面における等含水比線と等飽和度線を用いて地盤力学に基づく統一的な解釈を行った.