抄録
ノンプリズム方式のトータルステーション(TS)は照準用の線(レチクル)が十字線であるため,計測対象位置に目印がないと正確な計測ができない.とくに,円柱構造物の中心線を求めることは難しい.本研究では,従来のレチクルに代わり同心円状レチクル「Baum」を用いることを考案し,誤差評価のための計測実験を行った.その結果,Baum 内蔵TSは円柱構造物の中心線上を計測することができ,2点を計測することで中心軸の傾きと位置が算出できることを明らかにした.この方法を回転杭施工など,基礎杭施工に応用することで,施工管理が難しいとされている斜杭の杭打設に適用できる.また,このシステムは基礎杭施工時に施工位置のずれ・補正量・補正方向を杭打ち機のオペレータ視点でナビゲーションすると同時に,施工履歴も管理できる特長を有している.