2013 年 69 巻 2 号 p. I_121-I_129
建設構造物の3次元モデルを工事施工段階で活用し,施工状況を可視化させることで,関係者間のコミュニケーションの円滑化,工事監理業務の効率化,施工の品質・安全性向上に繋げることが可能になると考え,現場監視カメラの映像に,AR技術を用いて3次元モデル化した設計図を投影する仕組みを構築し,施工段階の構造物のイメージの明確化,スケールの可視化を行う手法について検討を行った.現場での確認試験を行った結果,VRモデルを精度良く重畳できること,構造物の位置関係やスケールが明確になること,機能的に問題なくシステムが作動することを確認し,本手法は建設段階の構造物の可視化に有効であり,これにより,施工計画を理解しやすくなる効果があることを示した.