2014 年 70 巻 2 号 p. I_319-I_327
高度経済成長期に建設された高架道路橋は,設計図や竣工図を基に維持管理されている.しかし,それらの高架道路橋は,設計時や竣工時の図面が紙媒体であることから廃棄されているケースが多々あり,維持管理が困難である.この場合,現況の詳細図の再生が必要であるが,その場合に膨大なコストがかかる.この問題に対して,MMSの点群座標データから道路橋の維持管理用の3次元モデルを自動生成する研究が多数行われている.しかし,これらの研究は,道路本来の幾何情報を考慮していないことから図面としての利用が難しい.そこで,本研究では,高架道路橋上部工のSXF図面の再生を目的とし,MMSの点群座標データから,上部工の線形の幾何情報の抽出手法を提案する.実験では現況図と比較することで,手法およびシステムの有用性を確認する.