抄録
ヒートアイランド現象の対策として,緑地などの透水面の活用がある.個々の透水面が空間的に連なるように配置することが望まれている.これまで我々は,地球観測衛星データを用いて,透水面の空間に連なる箇所を抽出する空間分析法を開発してきた.一方で,透水面による冷却効果は,個々の透水面の規模に依存する傾向が指摘されている.そこで,本研究では,透水面の規模に基づいた条件を設定し,精緻な土地被覆データを開発した分析手法に適用することで,広域的な観点より透水面が空間的に連なる箇所を抽出した.さらに,気象観測データを用いて,抽出箇所と気温との関係性について検証した.その結果,9ha以上の透水面分布を対象にした場合において,周辺地域との有意な気温差を示唆する結果を得た.