抄録
土木工学分野におけるプロダクトモデルの利用については,2012年7月より国土交通省が開始したCIM(Construction Information Modeling/Management)によりその重要性が認識されつつある.CIMでは建設生産システムの各段階に跨る情報を異なる組織間で連携・共有することで作業の効率化などを図ることにより生産性の向上を目指している.しかし,現状では3次元形状を主体とした取組みであり,属性情報を含む利活用に関する事例や研究は少ない.本研究では,設計モデルから官側の積算への連携を目指し,鋼橋上部と橋梁下部を対象に3次元プロダクトモデルより『土木工事数量算出要領(案)』に従った工事数量算出を行うための手法を提案した.この手法に従い構築した鋼橋の3次元プロダクトモデルより官側の積算に使用する工事数量を出力することで有効性を検証した.