2020 年 76 巻 1 号 p. 1-17
国土交通省が実施しているCIMは調査計画・設計・施工・維持管理の各段階で3次元モデルを一元的に共有・活用させることで建設生産プロセスの改善を図る試みである.近年,道路管理者が点群データであるMMSを使用する事例が増加しており,例えば,改良予定の交差点周辺の3D測量等に用いられている.本研究では,維持管理段階において道路の景観性を向上させるために,道路構成要素であるのり面や植栽などを部分的に修景改善し,それらの景観性評価を3次元モデル上で把握するための方法を提案することを目的とする.道路構成要素を3次元モデル上で変更することにより,道路構成要素の変更とその評価とが即座に把握できるようになる.さらに,道路構成要素変更前後の動画と3次元モデルとで評価の違いを検証し,3次元モデルの有効性を確認する.