抄録
本研究は,17色のカラーカードと建築物を対象とし,自然光の下で行う体系的な測色により,見かけの色と視距離との関係に関する基礎的知見を得ることを目的とする.
太陽光の変化·照度の影響を考慮した測色の結果,視距離の増加にともない,高明度域·高彩度域の色ほど大きく変化することがわかった.また,2器の測色計を用いて,照度の影響を取り除いた測色を行った.その結果,視点と視対象の間の大気·空間が,見かけの明度と見かけの彩度に与える効果が明らかになった.さらに,視距離と見かけの色との関係をあらわす推定式を求め,任意の視距離における構造物の見かけの色を推定する方法を示した.