土木学会論文集D
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和文論文
競合的劣化ハザードモデル:舗装ひび割れ過程への適用
林 秀和貝戸 清之熊田 一彦小林 潔司
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2009 年 65 巻 2 号 p. 143-162

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抄録

 土木施設の劣化状態は,複数の劣化事象によって規定されることが多い.土木施設の劣化評価においては,複数の劣化事象の中から,もっとも劣化が進行した事象が当該施設を代表する劣化事象として記録されることになる.本研究では,複数の劣化過程がそれぞれ独立にマルコフ過程に従い,その中でもっとも劣化が進行した劣化事象が代表的事象として選択されるメカニズムを競合的劣化ハザードモデルを用いて表現する.さらに,道路舗装のひび割れを,縦ひび割れ,横ひび割れ,面ひび割れに分類するとともに,それぞれのタイプのひび割れ過程を表すひび割れタイプ別供用性曲線を推計し,道路の構造特性,舗装特性,および交通条件等が,道路舗装のひび割れ過程に及ぼす影響について分析する.

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© 2009 社団法人 土木学会
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