抄録
男女共同参画基本法の施行や少子高齢化による人材不足への危惧などを背景に男女共同参画が推進されてきている.最近では,性別も含んだ多様性の推進を生き残り戦略として位置づける組織も少なくない.土木学会においても男女共同参画小委員会が設置され,研究討論会の開催や法人会員を対象としたアンケート調査などを行っている.その成果の一つとして,JSCE2010の重点課題における「男女共同参画の推進」の取り上げがある.今後は,具体的な方策を提示して学会全体で取り組む必要があろう.
本報告では,まず,土木学会における男女共同参画の歩みと現在の状況を紹介する.続いて,他の理工系学協会の活動状況との比較・考察により,今後の土木学会における方策について論じる.