団塊世代が定年退職を迎えた2007年頃から,元気で活動的なアクティブシニアの存在が地域での助け合いの重要な役割を担いうることが指摘されている.しかし,その実態は不明であり,特に担い手としての人材の特徴は明らかにされていない.本研究では高齢化の進む典型的な郊外住宅地である牛久市を対象とし,アンケート調査を通じてアクティブシニアの実像と,その活動の顕在化および潜在意識形成における特性を把握した.分析の結果,60代の高齢者の中でも週3~6回程度の外出を行い,家族以外の交流人数が少数となるような人物が活動に参加していることが明らかとなった.また,70歳を超えた高齢者や,逆に週7回以上外出するような大変活発な高齢者は,助け合い活動に対する参加意欲が低いことが明らかとなった.