2016 年 72 巻 1 号 p. 16-27
高速道路事業における技術系マネジメントスキルは,現場状況や社会情勢に応じて変化するため,変化に対応すべくSuccessive Approximation Modelに基づき,準備,設計,開発の各段階で評価を繰り返し,スキル定義と育成方法の検討を行った.まずインタビューと調査票を用いて技術系マネジメントスキルの本質と技術者育成で強化する点を抽出し,次に実務実態に強化点を加味してカリキュラムマップを作成後,事例を用いてカリキュラムマップの整合性を検証した.最後に試行実験を進めながら評価基準となる評価票,指導方針票,チェックリストや補助教材となるコーチング・ノートを開発した.各段階での評価で新たな知見が得られると同時に,自由度の高い試行実験に被験者の主体性が高まり,高い教育効果が得られた.