土木学会論文集F
Online ISSN : 1880-6074
ISSN-L : 1880-6074
和文論文
落石の運動機構に関する実験的研究
右城 猛楠本 雅博篠原 昌二木下 賢司
著者情報
ジャーナル フリー

2006 年 62 巻 2 号 p. 377-386

詳細
抄録

 岩盤と崖錐からなる比高約45mの斜面から,岩塊および加速度計を埋め込んだコンクリート球と立方体を落下させ,それらの運動を観測した.その結果,1)落石の運動形態は跳躍と衝突が主体的であること,2)衝突時に地盤の破壊でエネルギーが消費されるため飛び出し速度は限界速度をもつこと,2)落石の質量が大きいほど速度が速くなること,3)緩斜部から飛び出すと跳躍時間が長くなり跳躍量と着地速度が大きくなること,4)衝突時の入射角が小さいと速度減衰が大きいこと,5)等価摩擦係数は落下に伴って変化すること,6)跳躍量は斜面の幾何学的形状に支配されること等を明らかにすることができた.

著者関連情報
© 2006 社団法人 土木学会
前の記事 次の記事
feedback
Top