土木学会論文集F
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和文論文
トンネル覆工の破壊メカニズムと補強材の効果に関する実験的研究
真下 英人日下 敦砂金 伸治木谷 努海瀬 忍
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2008 年 64 巻 3 号 p. 311-326

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抄録

 トンネル覆工の破壊メカニズムおよび鋼繊維補強コンクリートや単鉄筋補強コンクリートがトンネル覆工の耐荷力に及ぼす効果の解明を目的として,実大規模の覆工供試体を用いた載荷実験を荷重条件および覆工の材料を変えて行った.その結果,トンネル覆工は,荷重条件によって3箇所の断面における曲げ圧縮またはひび割れの進展による断面破壊,1箇所の断面における圧縮によるせん断破壊のいずれかが発生することにより構造全体の破壊に至ることが明らかとなった.また,鋼繊維補強コンクリートおよび単鉄筋補強コンクリートの効果は破壊形態によって異なり,断面破壊に対する耐荷力のみ向上させる効果が現れる場合と覆工構造全体の耐荷力まで向上させる効果が現れる場合があることが確認された.

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© 2008 社団法人 土木学会
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