2014 年 70 巻 2 号 p. 248-264
近年,発生確率が高いとされる首都直下型地震や東海地震,東南海地震,南海地震等の巨大地震に対して,既設施設に対する地盤の液状化対策・耐震補強が急務となっており,比較的小型な施工機械で,既設施設の狭隘な箇所でも地盤改良工事が行える高圧噴射攪拌工法のニーズは高い.従来は仮設目的で適用されていた工法であるが,近年では永久構造物に関連した事例が急増しており,セメント改良地盤の変形・強度特性を正確に評価することが求められている.
そこで,本研究ではセメント改良地盤の変形・強度の合理的な評価を目的として,微小~小ひずみレベルでの剛性の正確な評価法,剛性のひずみレベル依存性,強度・剛性の拘束圧・長期材齢依存性の評価法を検討した.