土木学会論文集B1(水工学)
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和文論文
総合確率法の数学的解釈
椎葉 充晴立川 康人
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2013 年 69 巻 2 号 p. 101-104

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抄録

 総合確率法は,ある再現期間に対応する洪水ピーク流量を求める手法で,いくつかの流域の治水計画に用いられている.従来,我が国で慣用されてきた手法を拡張して,降雨の時空間分布をより考慮した手法であるが,その基本的な考え方を記述した原著文献がない.本論では,総合確率法の背景にあると考えられる基本的な仮定を考察し,年最大総降雨量の確率分布と年最大洪水ピーク流量の確率分布との関係式を新たに導出した.また,流量が十分に大きい場合に,導出された関係式の近似式として,総合確率法が得られることを明らかにした.

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© 2013 公益社団法人 土木学会
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