土木学会論文集B1(水工学)
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和文論文
  • 道奥 康治
    2020 年 76 巻 1 号 p. 10-29
    発行日: 2020年
    公開日: 2020/04/20
    ジャーナル 認証あり

     一次元解析により石積み堰における水位・流量の理論解が得られ,低水から高水に至るまでの範囲で出現する全ての流況が類型化された.(a) 水位が全区間にわたって堰より高く保たれ越流する場合(完全越流: Regime-S)から,(b) 上流区間では水位が堰より高いが堰区間の中央で流れが堰体に伏没する場合(部分越流: Regime-P),そして(c) 水位が堰より低く流れが堰体を伏流する場合(非越流: Regime-E)の全流況を対象に水面形や流量の理論解が実験値と比較され,本理論の妥当性が検証された.各regimeに対応する「水位 H-流量 Q」関係が統一的に整理され,6種類の流況が堰諸元と水理量によってH-Q図上に分類・表示された.

  • 西口 亮太, 田方 俊輔, 陰山 建太郎, 泉 典洋, 関根 正人
    2020 年 76 巻 1 号 p. 30-41
    発行日: 2020年
    公開日: 2020/05/20
    ジャーナル 認証あり

     気象予測のデータ同化手法として予測精度向上に貢献している随伴変数法を用いて,河川流解析における計算条件の逆解析を示した.一次元不定流を対象に随伴方程式・感度を導出し,数値計算方法を示した上で実河川における適用性を検証した.多点水位情報を用いたデータ同化により任意地点の流量を推定可能であることを示し,水位計の基数によって精度が変化することを確認した.また,河道網を対象とした場合も同様に同化精度が高いことを示した.さらに,それを初期値とした予測計算により,2時間先までの高精度な予測水位が得られた.次に,その手法を河道形状の最適化に適用した.水位を堤防高以下とする河道形状について,河床掘削と河道拡幅の2ケースの最適化を行い,1回の計算で最適形状を決定可能であることを示した.

和文報告
  • 斎藤 健志, 渡部 直喜, 川邉 洋
    2020 年 76 巻 1 号 p. 1-9
    発行日: 2020年
    公開日: 2020/04/20
    ジャーナル 認証あり

     佐渡島の植生が異なる隣接した林地・草地流域で,降水量と流出量の観測,渓流水採取と水質分析を行い,二流域の流出・水質特性を明らかにした.流出特性として,林地の降雨に対する応答性は,草地に比べて緩やかであり,ピーク時の流出量も低く,降雨後の流出量逓減もより緩慢であった.流出量と主要溶存イオン濃度の関係は,両流域でCa2+やMg2+,Na+,HCO3-濃度に加え,EC(電気伝導度)が流出量の増加に伴い,減少する傾向が確認された.水質成分の流出量増加に伴う濃度減少の大きさは,草地に比較し,林地で明らかに小さかった.このことは,草地よりも林地で,降水成分は時間をかけて流出することと整合的であり,林地では,降雨時に基底流出水中に多く含まれるCa2+やMg2+などの水質成分が,草地に比べて希釈効果を受けにくいことが推察された.

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