2013 年 69 巻 3 号 p. 135-146
特定外来生物アレチウリの個体群防除のため,アレチウリの埋土種子除去工を開発し,その効果を室内・現地での対照実験で検証した.その結果,アレチウリ埋土種子除去工は約99%の成功率で埋土種子を除去した.埋土種子除去工を適用した処理区ではアレチウリの発芽個体数が対照区と比較して少なった.処理区では対照区と比較して,対照区では見られない23種の生育が確認され確認種数は14種多かった.これらの結果は,埋土種子除去工がアレチウリの発芽を抑制し植物群落多様性を復元していることを示唆していると考えられた.