2019 年 75 巻 2 号 p. I_367-I_372
流域の河川生態系保全の基礎情報として,九州北中部の河川上流域において,コンクリート護岸の現状を調査した.コンクリート護岸割合は,河岸距離あたりで20%近くに及んだ.コンクリート護岸割合は,標高が低く,勾配が小さい河川で高かった.これらの河川は,道路が河川に沿ったように配置されることによって,また周辺の土地が改変されることによって,さらにコンクリート護岸割合が高くなった.地質で分類した場合には,標高が低いところに分布し,河川勾配が小さく,道路が河川近傍に配置されていることが多い泥質片岩でコンクリート護岸割合が高かった.流域の生態系保全を考えると,標高が低く勾配がない上流河川や泥質片岩の河川は改変度が大きく,今後重点的に保全や復元を考える必要があると考えられた.