2022 年 78 巻 2 号 p. I_979-I_984
近年の甚大化する大規模洪水氾濫から河川インフラ施設,特に河川橋梁・橋脚の被害を未然に防ぐために,流砂過程を正確に把握し,予測することが重要である.橋脚周辺は非定常性・非平衡性が顕著な流れ場であり,その影響が直接的に局所洗掘の流砂過程にもたらすため,平衡流砂量式の適用に限界があると考えられる.そこで本研究では,高濃度場対応型固液混相乱流モデル(GAL-LES)を河床付近の流砂過程に適用し,本モデルの有効性・妥当性を検証することを目的として,One-way解析を行った.その結果をDEMと比較したところ,GALモデルは低計算負荷でありつつ,高濃度流動層の流砂過程を説明可能な分散相粒子モデルであることが示唆された.