土木学会論文集D3(土木計画学)
Online ISSN : 2185-6540
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土木計画学研究・論文集 第28巻(特集)
太陽の眩しさが交通事故に与えた影響の分析
萩田 賢司森 健二
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2011 年 67 巻 5 号 p. 67_I_1055-67_I_1062

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抄録

太陽の眩しさは道路交通に悪影響を及ぼしており,様々な交通安全対策が実施されている.こうした悪影響の実態把握や対策効果を検証するためには,太陽の眩しさが交通事故発生に与える影響を定量的に示すことが必要である.しかし,このような研究は場所や路線を限定して行われてきており,不特定多数の道路で検証した例はみられない.本研究では,緯度経度情報と進行方向ベクトルが記録されている千葉県警の交通事故原票を活用して,事故発生時の太陽位置や太陽と車両の進行方向の方位角差を算出し,太陽の眩しさが事故発生に与える影響を検討した.その結果,日照時において,太陽が第一当事者からみて眩しいと考えられる位置に存在する場合には,交通事故が比較的多く発生しており,太陽の眩しさが道路交通に悪影響を与えていることが示された.

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© 2011 公益社団法人 土木学会
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