2016 年 72 巻 5 号 p. I_1311-I_1319
道路交通に関して様々な自動観測のデータが得られるようになり,様々な状況の長期的な変動を連続して観測することができるようになった.本研究では混雑が定常的に発生する高速道路の区間所要時間に着目し,平均区間所要時間の周期的な変動は定常的なものとして扱い,それで説明ができない道路の所要時間の変動特性を分析する.区間所要時間の時系列的変動をARMAモデルで表現し,その残差の変動にGARCHモデルを当てはめ,そこから得られるボラティリティを推計した.その結果,ボラティリティの時系列的な変化をグラフィカルに示し,高速道路の非周期的な変動特性を明らかにした.