2018 年 74 巻 5 号 p. I_1111-I_1119
地方都市の中心市街地が衰退する中で,近年多くの都市で歩行者中心のまちづくりによって中心市街地の活性化が図られている.効果的な歩空間的整備のためには,街路特性と歩行者交通量の関係性は重要な知見であると考えられる.本研究では,土地利用,街路構造,歩道面積を個別の調査と数値計算に基づき数値化し,市街地の街路特性として定量的な評価を行う.そして,この街路特性と歩行者交通量の関係性を空間的自己相関,交互作用効果を考慮して重回帰分析を行った.その結果,街路構造,土地利用が歩行者交通量に影響を与えること.また,街路構造によって,歩行空間整備が歩行者交通量に与える影響は異なることを示した.