土木学会論文集D3(土木計画学)
Online ISSN : 2185-6540
ISSN-L : 2185-6540
土木計画学研究・論文集 第35巻(特集)
都市間高速道路の車線減区間における確率的渋滞現象に関する研究
加藤 大知柿元 祐史中村 英樹後藤 梓
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2018 年 74 巻 5 号 p. I_1411-I_1418

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抄録

高速道路における渋滞現象は,その発生メカニズムや確率的特性,発生前後での交通容量の相違など,数多くの知見が蓄積されつつある.しかしながら,車線減区間のような車線利用特性の影響が大きい区間では,交通容量の低下は明らかであるものの未だ不明確な点が多く,詳細な分析が必要である.そこで本論文では,絞り込み形態が異なる複数の車線減区間を対象に,渋滞発生前後のメカニズムについて分析を行った.その中で,渋滞発生確率曲線の推定を行い,車線利用特性を踏まえた考察を行ったところ,渋滞発生確率は絞り込み車線が第一,登坂,合流車線の順に高くなることがわかった.要因として,第一車線の場合は渋滞発生前の車線利用の偏りが小さいこと,合流車線の場合は左からの追越が発生しているなど,車線利用特性の影響が大きいことを示した.

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