2018 年 74 巻 5 号 p. I_581-I_590
近年,訪日外国人観光客数が大幅に増加傾向にある.さらに,日本人による国内旅行者数は横ばいであり,訪日外国人観光客が我が国の観光業の需要を担う存在になることが大きく期待されている.このような状況の中,効果的な観光振興を行うために,より詳細な訪日外国人の行動の把握が今後重要となる.そこで,本研究では訪日外国人の正確な行動をGPSデータを用いて分析し,訪日外国人の行動実態を捉えることを目的として,金沢を訪れた外国人の宿泊地の実態と金沢市での観光行動の分析を行った.その結果,外国人は金沢市観光とセットで周辺の県にも訪問する傾向.金沢駅周辺やひがし茶屋街,近江町市場,兼六園,香林坊などの主要観光地に分布する傾向が明らかとなった.