抄録
我が国の様々な地域から収集された94種類の粗骨材を用いて作製され,23年以上屋外に暴露されていたコンクリート供試体を調査し,アルカリシリカ反応(以下,ASR)によるひび割れ等の発生状況を調べた.その結果,骨材の岩種とASRによるひび割れの発生割合は,従来の知見とおおむね合致していた.一方で,従来は反応性をほとんど有しないと考えられてきた半深成岩や中新世よりも古い火山岩類でも,ASRによると見られるひび割れが生じた場合があった.これらの骨材は遅延膨張性を有すると見られ,化学法やモルタルバー法で反応性を評価することは困難であった.また,アルカリ量を3kg/m3に調整した供試体について調査した結果,94種類の骨材のうち10種類では,ASRによるひび割れが生じていた.