2014 年 70 巻 2 号 p. 226-231
既往の地震被害分析の際に行われた,橋脚およびカルバートのRC構造物と地盤を連成した2次元動的非線形解析の2つの事例を対象に,材料損傷に基づいて限界状態を判定するための損傷指標の適用性を確認した.その結果,既に適用性が確認されている静的載荷実験と同様に,空間的に重み付き平均化処理を行った偏差ひずみの第2不変量および正規化累加ひずみエネルギーによって,地震応答時のRC構造物や部材の損傷過程を概ね矛盾なく評価できることを示した.あわせて,軸方向鉄筋の座屈挙動を確認し,修復工法との関連についても検討した.